自然生態系(マングローブと海草)
 
 

自然生態系モニタリングの活動計画

テーマCのために、我々は初めに自然生態系モニタリングにマングローブを含めることの

重要性を議論した。これは湾の内部にとって特に必要だからである。というのは、おそらく海草の種多様性が低く(透明度が低いことから)、湾内部のこれらの部分では海草種が水質指標としてあまり有効でなくなると考えられるからである。海草多様性は透明度の高い湾口部において良い指標となる。この地域においてマングローブ林が広範囲にあり、それが良好な状態であるということは、モニタリング計画にマングローブ林を含める良い理由だと考えられる。

それにより、これら二つの主要な指標を用いて自然生態系モニタリングを定義した。つま り、マングローブ:マングローブ林の成育状態及び海草:湾口部近くの種多様性を重点的に取り扱うこととした。 モニタリング地点の正確な場所は、これから行われる関係者会議のあとに明らかになる。

海草については、川井教授が Shirata 教授と Franciane 教授と直接議論を交わし、指導す る。マングローブについては、IBAMA、IAP、SEMA、 C EM/UFPR( Paulo 教授と Mauricio 教授)がこのプロジェクトにおけるモニタリング地点、測定項目、採用す る調査方法について年末前に確定するように協議する。

影響を受けた区域と保護された区域の比較に加えて、ふたつの軸(東西軸と南北軸)にお ける環境指標の比較をモニタリングシステム構築の最終目標であることを考えて、 Paranagua 湾と Antonina 湾(東西軸)において 2 地点、 Laranjeiras 湾と Guaraquecaba 湾(南北軸)において 2 地点を最低限必要なモニタリング地点(数)として決定した。こ れらの地点の正確な位置は、すでにテーマ A の分科会作業で定義されているとおり、水質 のモニタリング地点の位置を考慮する( Ponta da Pita, Europinha, Itibere, Ponta Oeste, Medeiros, Benito, Pinheiros and Paranagua Harbor )。全般において、1地点は大きく人間活動の影響を受けた地点、他の1地点はよく保全された地点をそれぞれの軸で設けるように努める。

さらに、我々は Ilha do Mel の Ponta Oeste (島の北側に隣接した海岸線)は、モニタリ ング地点の設定場所に適していると判断した。なぜなら、その地域の潮間帯と亜潮間帯に存在するすべての主要な生態系のサンプルを含んでいるからである。それらはマングローブ、塩水性湿地、干出平底地そして海岸、海草や藻場を含む(この地域における Paulo 教授の研究から判断して指標種となりうる海草 Halodule wrightii が藻場の主要な構成種で ある)。

調査するモニタリング地点の位置と要素を決める会議を終えたら、ただちにこの情報はプ ロジェクトのすべての関係機関で共有され、現地調査が3つのテーマの間でまとまりを持つようにする。

 





日本側代表 : 川井教授(神戸大学)

ブラジル側代表 : Faraco 氏(IBAMA)